印度維新

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イギリス:「AI革命に準備ができている国」二位

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「AIがもたらすチャンスを活かす準備が出来ている国」のランキングなるものが今年5月に発表された。Oxford Insights(英デジタル、AIコンサルティング)とカナダの国際開発研究センター(International Development Research Centre)が共同でまとめたものだ。査定対象国は194カ国にものぼる。イギリスのランクは意外なほど(失礼)高い。シンガポールに次ぐ2位だ。それもシンガポールに肉薄している。その下にドイツ、アメリカ、フィンランドと続く。日本は10位だ。インドは17位で中国が20位。査定基準は11項目、各国のガバナンス、インフラ、データ、技術、教育、政府および公共サービスなどが含まれる。逆に、意外なほど低いのが中国。世間のイメージではAI先進国の中国が20位ギリギリとは。中国はビッグデータを擁する一方、データアベイラビリティーが制限されていることで順位を落としているようだ。

 

イギリス政府は2017年に発表されたイギリスAI戦略の報告書”Growing Artificial Intelligence Industry in the UK”の施策提言を粛々と推進しているようだ。今年5月の政府発表によると、AIセクターへのR&Dを、2027年までにGDPの2.4%、それ以降は3%に増やすということだ。官民およびアカデミアのコラボによって達成する。政府は同月”AI Council”も発足、6人のボードメンバーを発表した。パネルはグーグル、マイクロソフト、アマゾン、その他AIを導入する企業の代表と、学者、政策担当者で構成される。業界が中心となってAIを経済のすみずみまで融合させることを目指す。政府内には、先立ってOffice for Aritificail Intelligence(政府のAI戦略を統括管理する機能)とCentre for Data Ethics and Innovation(データ倫理・イノベーションセンター)が設置されている。特に後者はオンブズマンのような機能を果たし、ランキングアップにも大いに貢献したに違いない。欧州大陸と比べ、規制が緩く、多岐にわたる分野でAIスタートアップが誕生しているイギリスは、ヨーロッパのAI大国と呼ばれるが、今のところ、その地位を保持しているようだ。

 

英印コラボでインドのランキングも引き上げてくださいませ! 

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 ランキングの内訳は次の通り。

 

 

 

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