インドIPO市場、今月末から続々
今年上半期のIPO(initial public offering:新規公開株)は8社のみ(調達総額5,509クロー)。前年同期の24社、30,960クローに比べるとかなり少ない。2017年は年間36社、67,200クローだった。総選挙前の軟調地合があったとはいえ、ガックリ落ちたものだ。今月末以降、市場に戻ってくるらしい。国内メディアによると、今のところ予定されているIPOは次の6社。調達総額10,000クローに達する見込。
<1クロー=約14万5000米ドル>
Sterling and Wilson Solar(4,500クロー)
- Shapoorii Pallongi Group(太陽光発電)
Spandana Spoorthy Financial(1,500クロー)
- 金融サービス
ASK Investment Managers(1,500クロー)
– アセット、ウェルス・マネジメント
AGS Transact Technologies(1,000)
– オンライン決済サービス
Mazagon Dock(650クロー)
– 国営造船公社
Affle India(500クロー)
– 消費インテリジェンス、モバイル広告サービス
(マイクロソフト提携)
背景には、先月末のIndiaMart InterMesh(インド最大のオンラインB2Bマーケットプレイス)のIPO(475クロー)成功がある。36倍超、初値騰落率+21%、PBR17.5倍、来年度の予想PER35.1倍(同業他社平均21.5倍)と、投資家が当社の業界内での立ち位置や将来性を見込んでいることが分かる。堅調なルピーも下支え要因か。それ以外では、インド政府の新予算案に盛り込まれた、上場株式の浮動株比率の引き上げ奨励(現行の25%から35%へ)を受け、OFS(Offer For Sale:売出)が市場に溢れ出る前の駆け込み発行ともいわれている。SEBI(インド証券取引委員会)に提出済みの目論見書は現時点で50社以上だという。
先月のウォール街IPO市場の活況も好感したに違いない。クラウドストライク・ホールディングス(CRWD:クラウドベースのセキュリティーサービス)、ファイバー・インターナショナル(FVRR:オンライン・マーケットプレイスを運営するイスラエルの企業)、チューイ(CHWY:オンラインペットフードショップ)はいずれも初値が公開価格を大幅に上回った。
インド株をまだバスケットにお入れになっていない方々、リスク分散にはマストバイですよー♪♪