若者のリーダー、モディ
先日の下院総選挙はモディ政権与党、BJP(インド人民党)の圧勝だった。今回もBJP単独で下院議席数の過半数を超えた。しかも、2014年の総選挙の結果を上回る単独議席数を獲得してでだ。単独マジョリティが二期10年続くことはインドでは40年以上もなかったことなのだ。
モディ首相自身のカリスマ性とリーダーシップが大きな勝因であったことは間違いないが、私自身がこの数十年インドを訪れる中で感じてきたこと、その変化がどのように作用したのかを考えてみた。
インド経済の発展は、ここに来てようやく人々を隔てる枠組みを壊す段階に差し掛かっているようだ。経済がカースト、言語、宗教、地域間の違いや軋轢を乗り越えはじめている。しかし、モディ政権の強さの背景にあるのはそれだけではない。インドの若者世代(30代前半くらいまでの有権者)の台頭がある。
この4、5年で、住む地域に関係なく、この世代のほとんどがブロードバンドと繋がり、ソーシャルメディアを利用することで情報の共有、拡散が爆発的な発展を見せた。このインドの若い世代は変革に貪欲だ。彼らの圧倒的な支持を得ているのがモディだ。
彼らにとって、モディが象徴するのは 'resurgent (= rising again)' 。
まさに、その心意気は「インドを、取り戻す。」だ。