印度維新

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イギリス:労働ビザの申請、年内にファストトラック導入か

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先日、ボリス・ジョンソン首相はイギリスの労働ビザ申請を年内に変更する意向だと、国民に向けて直接発表した。イギリスへの貢献度を考慮するポイント制とし、サイエンス、エンジニアリング、テクノロジーの分野に従事する人々に(審査等を優先的に実施する)ファストトラックを設けるということだ。これらの分野のエリート研究者や専門家を誘致するための措置で、プリティ・パテル内相は「世界で一番優秀(“brightest and best” )な人材を誘致する移民政策により、わが国を欧州一繁栄する国にしたい」と宣言。アンドレア・レッドサム枢密院議長は「わが国は10月31日にEUを離脱するにあたり、サイエンスのパワーハウスとしての地位を固持し、雇用と成長を国全体で確保する」と勇ましい。出た、イギリスのプラグマティズム。労働ビザは能力順と。

 

示唆された概要の中には、(1)Tier1Exceptional Talent Visaの上限(現行2000)の廃止と、その配偶者の就労許可(2)就職内定通知を入国時に携帯する義務の廃止、が含まれる。保守党がこれまで掲げ、そして決してその目標が達成されたことはなかった「移民数に上限を設ける」政策はあっさり放棄。(1)も(2)もインドからの専門職には朗報だ。実際、ジョンソン首相は以前にも、ビザ申請のポイント制への移行に関しては、特にインドから渡英する人々に関連づけて話している。

「移民政策はオーストラリアのようなポイント制にすれば、インドの友人、家族、ビジネスパートナーたちが、イギリスに旅行したり、留学したり、仕事を探すときに不当な差別を受けることもない」

 

「イギリスへの貢献度」ねえ。もっと大らかな時代にこの国で就労し、永住権を取得した身としては、首の皮が繋がった思いだ。

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